白い独楽
仲村渠
白昼だから 秋だから 原つぱは白かつた
白昼だから 秋だから 空も白かつた
原つぱのまんなかでひとり
戸山学校の生徒が喇叭を吹いてゐた
赤いズボンはいて喇叭を吹いてゐた
白昼だから 秋だから 原つぱは廻つてゐた
白昼だから 秋だから 空も廻つてゐた
赤い
心
(
しん
)
が澄んで廻つてゐた
喇叭を吹いて廻つてゐた
底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩
」国書刊行会
1991(平成3)年6月6日第1刷
入力:坂本真一
校正:良本典代
2017年1月12日作成
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